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#49 「帰れない家」2003.08.17 ON AIR




築82年、大正時代に建てられた長屋住宅。亡き母の思い出が色濃く残るご主人の生まれ育った生家に夫婦2人で帰り暮らしたいとの奥様の切なる願いを受けてリフォームの匠が立ち上がる。しかし、依頼者である奥様の願いとは裏腹に生家は雨漏りがしてるうえ老朽化が激しく物置同然に物が溢れとても人が住める状態ではなかった。

また、構造上どうしても撤去できない柱があったり、床下からなんと!防空壕が出てきたりと設計当初にはない様々な問題に設計変更が余儀なくされ現場は大混乱に陥る。また同時に何やら見かけない代物が掘り起こされる・・・。匠がご主人に尋ねたところ以前細田家は生花店を営んでおり花を活けるための泉水だと判明する。また同時に石臼も見つかり匠はこの思い出の泉水と石臼を使い何やら面白いことを考えているようだ。








リフォームの匠は「風と光」をテーマに「新しい長屋の再生」へと意気込みをみせるが様々な問題が持ち上がり設計変更を余儀なくされた。番組冒頭、現場調査時に赴くリフォームの匠と依頼者の細田様。そこで目にしたものは思い出のお釜。幼少時代ご飯のオコゲが大好きであったご主人が亡き母を思い出して早くも涙する。

無造作に置かれていた思い出の羽釜が6つも残っておりリフォームの匠はこの羽釜をどこかに再利用できないかと考える。番組でもクイズになったお釜の使い道は外壁面に無造作に並べられた窓として再利用されました。お釜の底を抜きキレイに研磨された匠オリジナル。実はこのお釜の窓ガラスに亡き母の写真がガラスに刷り込まれていて番組では一切触れられなかったという裏話。

亡き母の思い出の羽釜は経年の時を経て窓として現在に甦えらせご家族の思いを形に変えました。






屋根の一部に何やら切符で切られたような場所があるとナレーター。
たった8坪しかない細田家にあえて中庭を配置し、屋根形状を片ながれ屋根にすることによりテーマである「風と光」を取り入れるが・・・。

また、解体時に床下から長年の時を経て掘り起こされた細田家の思い出の泉水と石臼が見つかりリフォームの匠はこれらの思い出の品をどこかに使えないかと考える。

無造作に配置された6つのお釜の横に何やらもうひとつ同じような穴が・・・?
実はここに屋根から零れ落ちる雨水が竹の樋を伝い思い出の泉水へと雨水が流れるよう考えられたもの。泉水に満ち溢れた雨水は土間に配置された石臼へと流れる。

番組終盤、ご主人が最初に目にし涙した思い出の泉水のシーンがとても印象的であった。

また、玄関門扉は圧倒的な存在感のあるスチール製の大きな引戸で杉の化粧材が全体のイメージにインパクトを与えるが・・・。また、玄関扉は匠のオリジナルで屋根の一部に何やら切符で切られたような場所からガラス戸に光が差し込むよう考えられたものなのか・・・?





リフォームの匠は建築材料に天然素材を使用したいとのコダワリがあるようである。外壁材から内壁材はわざわざ名古屋から色土を取り寄せるという念の入れようで匠自らが調合し匠のイメージの淡い色彩の漆喰壁を演出するが・・・?

また、床及び天井には杉材を使用する。実はこれ足場材を加工したものであり特別に注文したものである。現場はこの材料の反りまたは曲がりで大変な手間がかかったが・・・。

築82年の家を支える梁または柱はそのまま利用し古材の風合いに優しさが感じられる。古びた柱は綺麗に磨かれ床柱として再利用され梁は清掃のみで化粧材として演出されております。

ご家族が集うリビングは畳敷きで掘りコタツ風に一段上げられ下部は収納スペースにと考えられております。たった8坪しかない細田家において収納スペースは大変な大問題であったが、リフォームの匠はこのようなアイデアで収納スペースを確保する。





勾配天井により開放的な空間を演出。杉の化粧材に優しさを感じ、母屋及び束材・梁が築82年の経年による風合いを演出していて壁の淡い色彩の漆喰壁とマッチしている。

たった8坪しかない細田家において狭さまたは圧迫感を感じないよう工夫されており今回のテーマである「風と光」を見事に取り入れているが・・・?

また、ご家族が集うテーブルから思い出のお釜または泉水が覗き込めるよう考えられており、ご家族の絆が感じれるような設計デザインに。



































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